2020年につながるアイヌ民族博物館の見どころ7点☆

近くに住んでいながらもなかなか訪れることが

できなかった白老町のポロトコタンに行って

きました。

ポロトコタンとアイヌ民族博物館は2018年の

3月をもって一旦休館します。

2020年4月には新しく国立アイヌ民族博物館と

国立民族共生公園としてグランドオープンします。

いままでの施設はあと数日ですが、貴重な資料がある博物館

もおすすめですし、新しい空間にも期待したいということで

今回は白老町のアイヌ民族博物館について紹介します。

博物館の歴史とポロト湖の概要

アイヌ文化の伝承と保存、または研究や教育のための施設

として1976年に財団法人白老民族文化伝承保存財団が設立

されました。

1984年には展示施設を設けたアイヌ民族博物館を開館して

います。

私が昔、訪れたことのあるポロトコタンには博物館が

なかったので開館前だったのかもしれません。

幼少期だったのでうろ覚えですが、外で舞踊を見た

ような気がします。

1990年には財団法人アイヌ民族博物館に改称し、2013年

には一般財団法人アイヌ民族博物館として現在にいたります。

*アイヌ民族博物館のホームページから概要を参照しました。

ポロトコタンとはアイヌ語で「大きな湖の集落」という

意味です。

当時白老のアイヌ集落は全国から観光客でにぎわっていま

した。

そのため1965年に文化遺産を保存公開するために集落を

現在のポロト湖畔に移設しました。

拠点を移してからは全国や海外の観光客がたくさん訪れている

ようです。

施設横にあるポロト湖の周囲は約4kmあり面積は33haです。

ポロト湖ではカヌーを楽しんだり植物や野鳥の観察もできます。

湖の奥にはキャンプ場もありアウトドアを満喫できる静かな

スポットでもあります。

冬場はワカサギ釣りを楽しむことができます。

またポロト湖は天然のスケートリンクとして地元の小学生たちに

愛されています。

アウトドアを楽しむなら白老観光案内に問い合わせましょう。

ほかにはポロト温泉も敷地内にありましたが2017年で閉館して

います。

白老町といえば北海道でも有名な温泉地帯であり、一般住宅にも

温泉が引かれるほどの湯量が豊富なところです。

ポロト温泉は2020年のオープンと同時期に再開されるそうなので

楽しみですね♪

施設内の見どころ

入り口で待ち構える村おさ

入場すると目の前に高さ16mで奈良の大仏と同じ高さである

コタンコルクル(村おさ)の像があります。

右手にはイナウ(御幣)という祭具のひとつであり神のより代を

持っています。

イナウはこの地の発展と同時に訪れる人の安全と幸せを祈願する

意味が込められています。

北海道にゆかりのある人物たち

 

コタンコルクル像の横には控えめながらも北海道の名付け親で

ある松浦武四郎さんの記念碑がありました。

こちらの記事でも紹介していますが松浦武四郎さんはアイヌ民族

の方達とも交流があり、言葉も積極的に覚えていたそうですね。

武四郎さんの横には伊藤博文元首相似のブロニスワフ・ピウスツキ

さんという方の像がありました。

白老に滞在した先住民研究の開拓者らしいです。

神のつかいたち

さらに先を行くと北海道犬と熊のいる檻がありました。

CMで有名な犬のお父さんの娘さんもいました。

熊の手のひらは厚みがあり体格もがっちりと迫力があります。

熊は100円の餌を購入してもぐもぐタイムを楽しむことができます。

博物館で当時の生活を知ることができる

犬&熊檻の先にはアイヌ民族博物館があります。

資料やアイヌ民族の生活展示施設と書籍やお土産を購入できる

ショップもありました。

生活展示の施設は狩りや漁業に祭りごとなどの行事と着物を

つくる風景などもあり、糸や布好きの私にとってはたまら

ない場所でした。

自然と共存する人たちの姿を見ることができます。

着物のアイヌ刺繍は繊細で美しく細かい手仕事に感心して

しまいます。

いよいよ家に潜入

博物館を出ると2対の狛犬ならぬ狛熊がお出迎えしてくれます。

奥には家の意味をもつチセが5棟あります。

手前のチセでは古式舞踊とアイヌ民族や文化についての簡単な

解説を聞くことができます。

チセの内部は天井が高く真ん中には囲炉裏があり、天井から

鮭がつるされています。

炭で燻された鮭の燻製の香りが食欲をそそるかもしれません。

ほかのチセでは一般住宅(もちろんアイヌ民族の)お家に

お邪魔したような感覚で室内を観覧できます。

女性の手仕事

チセではゴザを編んでいる様子も間近で観覧できます。

石を重石にしてガマを1本ずつ並べながら編んでいきます。

ゴザは敷物にしたり寒さをしのぐため窓を覆うこともできます。

模様が入ったゴザはイオマンテ(熊の霊送り)やチセノミ

(新築祝い)の儀式に使われていました。

縦糸にはイラクサを使っていました。

アイヌ民族はイラクサやオヒョウの繊維を糸にして衣服を

作っていたようですね。

イラクサの繊維は繊細で丈夫な感じがしました。

縦糸に用いる糸の作り方も見せていただきましたが、シンプル

なのに美しい編み方をしていました。

チセ自体もゴザと同じように茅葺を束にしたり厚く重ねて

作っています。

釘を使わない繊細な作りでありながらぬくもりを感じることが

できます。

そして茅の厚みがあるので重厚感も高いでしょう。

近くで見るとその迫力に圧倒されるかもしれません。

一通り見たらカフェでひとやすみ

ポロト湖は凍っていました。

狛熊の手前にカフェリムセがありました。

リムセはアイヌ語で踊るという意味です。

お菓子や稗の甘酒などもあり軽くお休みできます。

もちろんアイヌ民族伝統の食事もできます。

カフェリムセの横には野草園がありましたが、冬がようやく

終わった頃だったため草花を見ることができませんでした。

2020年には私が今回観ることのできなかった野草園はどう

なっているのでしょうか?

野草好きとしては残してほしいものです。

北海道とアイヌ語の深い関係

 

北海道の地名は松浦武四郎さんですが、その前は蝦夷地でした。

では蝦夷地にもともと住んでいたアイヌ民族の言葉はどの

ようなものがあったのでしょうか?

聞いたことがない方でも北海道の地名は聞いたことがあると

思います。

北海道にある多くの地名はアイヌ語でできています。

たとえば、札幌は乾燥した広大な土地の意味です。

ポロは大きいという意味があります。

旭川は朝日が出る東の川で、苫小牧は沼の後ろの川という

意味だそうです。

また真駒内や稚内などの内や然別(しかりべつ)や陸別など

別が入った地名は川や沼の意味です。

そうすると昔はここに川や沼があったんだということが

わかります。

アイヌ語を読み解くことで当時の土地の様子を伺えることが

できそうですね。

川で思い出しましたが由仁町の「ヤリキレナイ川」は魚の住まない

または片割れの川の2つに由来されます。

挨拶で使われる言葉では、こんにちわ は イランカラプテ

ありがとうございました は イヤイライケレ です。

神はカムイで、春からテレビでオンエアーされるアニメのゴールデン

カムイという名前も聞いたことがある方は多いかもしれません。

カムイと名のつく地域は旭川の神居古潭(かむいこたん)や

神居がありますが、ここに神が祀られているのかと思って

しまいます。

神居は神という意味で、神居古潭は神のいる里です。

ちなみに鮭はカムイチップといいます。

そして北海道にはチップという名前の魚もいてヒメマスとも

呼ばれています。

鵡川で有名なシシャモはそのままのアイヌ語に由来します。

上川地方は現在、それほど民族の人口は多くないのですが

川村カ子ト記念館などアイヌ民族の歴史を知ることができる

施設もあります。

北海道では阿寒湖や平取の二風谷と札幌小金湯のピリカコタン

と江別に近い100年記念塔がある開拓記念館にも研究センターが

統合されており資料を見ることができます。

ちなみにゴールデンカムイは白老アイヌ民族博物館の売店でも

コミック本を購入できます。

アクセス方法

白老町のポロトコタンはJR室蘭本線の白老駅から東方面へ徒歩で

15分ほどのところにあります。

白老町といえばタラコですが、白老町でも東に位置している

登別市の手前である虎杖浜産が有名でしょう。

虎杖浜と逆の場所、苫小牧に近いところに位置しているのが

ポロトコタンとアイヌ民族博物館です。

高速道路なら札幌から60分です。

ルートは地図で参照してください。

アイヌ民族博物館のホームページ

住所:北海道白老郡白老町若草町2-3-4

開館時間8:45〜17:00(3/31まで)

まとめ 自然と共存する萌えポイント炸裂の場所

私が始めてポロトコタンに訪れたのはかなり昔のことです。

ですから現在のような整った設備ではありませんでした。

観光客に公開してから52年の歴史にいったん幕を閉じます。

ルイカとは橋の意味です。

2018年と2020年の橋渡しでありアイヌ民族の時代の橋渡し

でもあります。

また民族と開拓のためにやってきた移民との橋渡しもある

でしょう。

過去には辛い思いをした人たちも大勢いたかもしれません。

今回紹介したのは、あと数日で博物館が終了するという意味も

ありますが、展示を見て動物や家や植物などいたるところに

神がいるという思想や物を大切にして感謝する心が素晴らしい

と思ったからです。

そんなの当たり前じゃね?って思うかもしれませんが、私たちは

普段の生活において、なんでも簡単にできて便利なものが溢れ

かえっています。

当たり前のことが近年において私たちにはできていません。

些細なことにもありがたみを感じることを忘れてしまっている

のではないでしょうか?

そういった心を持っている民族はもちろんアイヌ民族だけでは

ありません。

でも北海道に住んでいるからこそ身近にその人たちの生き様を

覗くことができます。

昔の人たちは物を大切にしたり、食物から薬効を見つけたり

手仕事も機械を使わず作業していきます。

そのため1日を大切に過ごしていたのではないかと思います。

当時は暖房設備など整っているはずもなく、厳しい寒さで生きる

のにも必死だったかもしれません。

そんな当時のことを思いながら手仕事の美しさや人々の暮らしを

資料館で体験してみるのもおすすめです。

2020年に完成する建物のイメージ図はこちらからご覧ください

 


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