映画・麻てらすと古代に登場した4人+1のよりひめを紹介!

麻はヘンプとも言われますが、現在は亜麻や

苧麻の製品としても使われている言葉です。

ただし正式には大麻と呼ばれる作物にあたる

のが麻です。

戦前は麻は日本全国で作られていた植物であり

女性の手仕事に欠かせないものでした。

そんな古来から伝わる麻をドキュメンタリータッチで

製作された映画「麻てらす〜よりひめ 岩戸開き物語」

を観てきました。

七夕も近いということで、今回は映画「麻てらす」を観た

感想や簡単なあらすじと、現代と古代のよりひめについて

紹介します。

映画「麻てらす」とは?

映画「つ・む・ぐ」を製作した吉岡敏朗監督の第二弾映画が

「麻てらす」です。

麻は日本人とどういう繋がりがあるのか?

生活に関わることから神社や伝統に使われたり、お産に

使われる麻も紹介されます。

さらに昔、麻糸を作っていたおばあちゃんの話から手仕事を

受け継ぐ「よりひめ」とはどんな活動をしているのか?など

わかりやすく紹介してくれている映画が麻てらすです。

麻というとスピリチュアルな要素が満載の植物であり

「神の依代」などと言われてきました。

天皇や横綱や神職にも使われるため特別扱いしてしまう

人もいるかもしれません。

実際に私も「麻てらす」はそういった話が中心だと

偏見的に思っていました。

ところが鑑賞してみると現実的な内容であり、生活に根ざした

ものであるということを事実に基づいて進行している資料映画

だったので、観たあとは大満足でした。

そんな映画のなかに現代の「よりひめ」たちが登場して着古した

お祭りの着物を直したり、古い蔵から発見された麻糸を績み

直したりしてモノに新しく命を吹き込む役目をしていきます。

その中でも「百人帯の製作」エピソードは私にとっても感慨深い

ものでした。

なぜなら、私もその中の一部の糸を作っているからです。

私はよりひめではないのですが、当時の受講生として糸績みを

手伝いました。

その糸が職人の手によって機織で織られ国産大麻の帯が完成し

雪に晒されている風景を観られることができたのは嬉しかった

です。

ちなみに織り生地を雪に晒すことでオゾンの力で漂白効果と

汚れを落とす作用があるそうです。

麻は決して特別なものではなく人間の成長に寄り添う植物だと

いうことです。

赤ちゃんのへその緒を結びつける道具として、着物として

食用として、お盆の送り火として産まれてから亡くなった

あとまで使うのが麻なのかもしれません。

麻てらす〜よりひめ 岩戸開き物語 のホームページはこちら

よりひめとは?

ところで「よりひめ」とは、映画「麻てらす」でいえば麻糸を

作る技術を持った女性たちのことをさしますが、歴史的な

よりひめは(依り代=よりしろ)の意味を持ちます。

依り代は巫女のことをさし、「△◎よりひめ」などと呼ばれて

いました。

それでは古代の日本にはどんなよりひめがいたのでしょうか?

調べてみたところ数名出てきたので紹介します。

甕依姫(みかよりひめ)

筑後国風土記(ちくごのくにふうどき)に登場する巫女のこと

をいいます。

現在の福岡県である筑前筑後の国境には荒ぶる神がいました。

荒ぶる神によって通行人の半数が命を落としていたそうです。

ミカヨリヒメを祭司にしたところ被害がなくなったことから

筑紫の神ともいわれています。

伊須気余理比売(いすけよりひめ)

古事記においては蛇神や水神であった大物主(オオモノヌシ)

とセヤダタラヒメの娘として登場しているのがイスケヨリヒメ

です。

神武天皇の皇后でした。

神武天皇崩御ののち義弟であるタギシミミの妻になります。

タギシミミがイスケヨリヒメ の子を暗殺しようとしたのを

知ります。

イスケヨリヒメ は子供に情報を流し、それによりタギシミミ

が暗殺されてしまいました。

五十依姫(いそよりひめ)

子守神の娘のことをいいます。

イソヨリヒメとカモタケスミとの間に産まれたのが

タマヨリヒメです。

活玉依毘売(いくたまよりひめ)

スエツミミの娘で容姿端麗と言われていました。

ある日、イクタマヨリヒメが身ごもったため相手を突き止め

ようと相手の衣に麻糸をくくりつけるよう指示します。

麻糸を辿っていくと三輪山の社にたどり着きました。

そこでオオモノヌシであることが発覚しました。

その後イクタマヨリヒメはオオモノヌシの妻として日本書紀

にも記されています。

玉依姫命(たまよりひめのみこと)

神霊が寄りつく霊憑(たまより)から名付けられています。

(たまより)は神霊の依り代という意味です。

神霊の依り代である女性であることから巫女のことをさして

います。

または巫女のような霊力を持った女性の総称であったり

海神や龍神の娘をさす言葉として使われていました。

そのためタマヨリヒメは固有名詞ではありません。

ただし、子孫繁栄の神として神社に祀られていることも

少なくなく、下鴨神社の御祭神だったり、八幡宮の多くに

祀られているのがタマヨリヒメです。

まとめ 事実は善悪を超えたもの

映画「麻てらす」は2017年に完成し全国の小規模な会場で

2018年現在でも上映を続けています。

麻は生産者さんや問屋さんに業者さんなどさまざまに関与

している方がいて、分野もそれぞれでしょう。

麻は法律によって規制もされているデリケートな植物です。

毎回さまざまなニュースもありますが、事実は法律に基づいて

栽培されているものであり、使っていい部分を商品にして

いるものです。

それでもさまざまな誤解は生じてしまいます。

関わっている人たちの間でも、スピリチュアルな方法として

使用していたり、実際に生活の用途として使っている人もいます。

そのどれもが正しいものでも間違ったものでもないということです。

自分に関与しなければ事実を知ることもありません。

そのため勝手な先入観で判断してしまいがちで、私もそうです。

今回映画を見て自分がどれだけ知らないことに偏見を持って

いたかがわかりました。

思い込む前に気づくことが大切であり、体験したり話を実際に

聞いてみたほうがいいと思います。

そこに自分の観点から見て善悪を決めることはできません。

時代によっても判断が変わっていくからです。

ただそこには事実があるだけで、さまざまな役割のひとが

いるということです。

そんななかで自分にできないものを追い求めないことであり

自分のできることから始めればいいのではないでしょうか?

 


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