梶井基次郎の短編小説「檸檬」を35年ぶりに読んでみた!

檸檬を久しぶりに読みました

初めに読んだのは中学の国語の授業です。

この短編小説は中学の教科書に載っていたのです。

なぜこの精神薄弱な小説が掲載されていたのかは不明

ですが想像力を掻き立てるような描写のせいでしょうか?

なぜこの小説が私は気になったのか?

当時文章を書くこと、例えば学生時代なら作文や読書感想文です。

国語の漢字読み書きは好きでも自分の言葉で表現することは大の

苦手でした。

でも珍しく私は檸檬の描写に新鮮な感覚と作者である梶井基次郎の

憂鬱な気分などを通して人付き合いや世の中に対して生きづらい感覚

があった私には共感できるような小説でした。

読書感想文をクラスで発表する機会があったので苦手ながらも

この小説や作者に共感できる感想を述べたところ教師から

「お前の考えは間違っている」と否定されました。

読書感想文に正解不正解なんてあるんでしょうか?

そこから私の人生は変わりました。

というか、私の人生はこの大多数の考えとは違うんだなってこと

を気付かされました。

そんなわけで梶井基次郎の檸檬は私の人生を決定づけた一冊とも

言えます。

梶井基次郎って誰?

  • 1901年2月17日大阪市西区に梶井家の次男として生まれる
  • 1908年急性腎臓炎にかかる
  • 1920年肺尖カタルにかかり翌年、現在の白浜温泉で療養する
  • 1922年読書好きが高じ小説を書き始める
  • 1923年檸檬の第一稿に着手する
  • 1925年檸檬を発表
  • 1932年31歳で亡くなるまで腎臓炎などにかかったが直接の死因は肺結核

年譜を読みましたがとにかく病弱な生涯の方です。

生涯にわたって書いた作品は20そこそこでした

それでも多くの人に知られる作家が梶井基次郎です。

小説「檸檬」のあらすじ

不吉な塊で心の中を押さえつけられていた「私」は街を浮浪

していた。

私は見すぼらしくて美しいものに惹かれていた。

下町の裏通りとか傾いた塀とか・・

以前は好きだった丸善のしゃれた雑貨類は今では借金取りの

亡霊にしか見えない。

お気に入りの果物屋に珍しく檸檬が出ていた。

レモンの爽やかな色と冷たさが熱のある体に心地よい。

気持ちいいところで丸善に入ることを思いついた。

ところが入ってみるとどんどん憂鬱になってくる。

棚から出した本を元に戻す力も失ってしまい平積みされたところ

が高くなってしまった。

そこで檸檬を思い出す。

自分で積んでしまった本の上に檸檬を置いてみよう

黄金色に輝く爆弾を置いて行くような企みをして心を弾ませな

がら丸善を出て行くのでした。

35年後に再度読んでみて

檸檬は文庫だと8ページほどの短編です。

中学の頃は自分を主張できずただただ違和感を感じながらも

周囲に合わせるしかなかったときでした。

中学の国語教師はただただ作者は病的だという解釈でした。

なぜそこから景色の移り変わりやビードロの涼しさなど温度の

変化を感じ取ることをしなかったのでしょう。

当時の国語教師は現在の私の年齢と変わらない年代でした。

この短い小説の中にはたくさんの色と香りが感じられます。

中学生の私には作者の気持ちに共感したことが精一杯であって

色や香りや雑踏の風景や光などを感じ取ることはできませんでした。

夏のある日の音や匂いなどのなかにポツンと強烈なレモン色が

登場します。

そうすると私の脳の中で檸檬以外は白黒に変化しました。

そして終盤の積み上げた本の上に檸檬が乗ったときに周りの色が

私の中で復活します。

短い中にもいろいろな感覚を感じられるような小説です。

主役は檸檬ですが読んだ人によって印象付けられるものが異なる

のではないでしょうか?

今の私にとって印象深かったのは「お金がなかった」です(笑)

学生時代はお金がないとか気にすることはなかったのですがここに

共感してしまう自分も悲しいところです。

お金がない状態にとって丸善は辛いものです。

だから余計に下町のすこし汚れた風景のほうが私も気持ちに余裕を

もって散歩することができるのです。

ほかにも「桜の樹の下には」が好きな小説です。

 


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